副業として何か始めてみたい。
けれど、何を始めてみればいいのか、副業として成り立つものは何かわからないという方も多いかと思います。
そこで今回は、会社員として働く方に副業としておすすめしている『不動産クラウドファンディング』の魅力についてお伝えしていきます。
不動産クラウドファンディングとは
クラウドファンディングとは、投資家から資金を投資してもらい、集まったお金でひとつのものに投資することを指します。
投資したもので得た利益は投資家に分配されるため、投資した側は手間なく資金を得ることができます。
そして、不動産クラウドファンディングは物件などの不動産に投資することを指します。
分配されるのは出資した金額に合わせて全員に分配されるため、利益が多ければ多いほど得られる利益も大きくなります。
ちなみに不動産クラウドファンディングの仕組みは、投資家が事業者に投資して、集まった資金で事業者が物件を購入し、得た利益を分配する、という流れになっています。
投資は結果が出るまでに多少の期間を要するため、投資後すぐに利益は得られませんが、投資後の手続きなどはすべて事業者が行うため、投資した側は何もせずに待つだけという大きな魅力もあります。
会社員におすすめな理由
不動産クラウドファンディングについて大まかに理解したところで、次は会社員におすすめな理由をいくつか挙げたいと思います。
1.少額からの投資が可能
不動産クラウドファンディングでは1口1万円という少額から投資を開始できるため、大口の資金が必要になる現物の不動産投資と比べると、投資初心者の方にも気軽に始められるという魅力があります。
またインターネット上で全ての手続きを終わらせることができ、店舗などに足を運んでいくつもの書類にサインをする必要などもありません。
インターネット上での手続きも登録サイトにもよりますが、写真付きの身分証明書とスマートフォンがあれば、最短15分程度で本人確認ができるので、簡単に投資家登録ができます。
このことから、不動産クラウドファンディングの開始手続きのために、会社を休む必要も、どこかに足を運ぶ必要もないことがわかります。
日中仕事で自由に動けない人でも、仕事の合間や仕事終わりに行うことができます。
2.不労所得を得られる
不動産クラウドファンディングは、出資金を提供すれば不動産クラウドファンディング事業者が不動産の取得・運用をしてくれるため、ほぼ働くことなく収入を得られるという魅力があります。
出資金額や投資先によって得られる金額は変動してきますが、休日の自由な時間を使用することなく、収入を得られます。
3.銀行より高い利回りが期待できる
不動産クラウドファンディングは、銀行の普通預金と比較すると高い利回りを期待できます。
現在は超低金利時代と言われているため、銀行の普通預金の金利は、0.001%程度です。
仮に100万円を銀行に預けても、10円程度しか増えないため、普通預金で資産を増やすことはできないといっても過言ではありません。
しかし、不動産クラウドファンディングの利回りは平均4~7%を期待できます。
100万円を不動産クラウドファンディングに投資すれば、1年で約4~7万円の資産増を期待できるのです。
普通預金の0.001%と比較すると大幅な違いがあります。
4.リスクを抑えられる
不動産クラウドファンディングでは、「優先劣後方式」という制度を取り入れている事業者が多く、安心して利用できます。
優先劣後方式とは、優先出資者である「投資家」と、劣後出資者である「事業者」に分けて出資金を取り扱います。
運用していく中で利益が出たら「投資家」「事業者」ともに利益を分配しますが、優先劣後方式の最大のメリットは、「投資家」への返還を最優先する点です。
運用中に損失が発生してしまっても、「事業者」の劣後出資者から先に損失を補填するため、「投資家」は元本割れのリスクを抑えられます。
会社でもバレずに投資する方法
副業OKという会社が最近では増えてきましたが、一方で副業NGという会社も一定数あります。
そこで、会社に不動産クラウドファンディングをしていることがばれないように予め予防策を張る方法をお伝えします。
1.職場で一切資産形成の話をしない
会社で不動産クラウドファンディングをはじめ、副業や副収入がバレる原因の一つが、噂話によるものです。
うっかり、資産形成についての話をしてしまうと、その話が別の人にも伝わり、資産形成をしているようだという噂が広がってしまいます。
どこから話が漏れるかわからないので、言いたくなる気持ちもわかりますが、バレたくないのであれば職場では話題を一切出さないよう徹底することが大切です。
2.職場で不動産クラウドファンディングのサイトを閲覧しない
昼休みなどの合間時間に会社のパソコンを使用して、不動産クラウドファンディングの案件などを探していると、会社のサーバーにインターネットの閲覧履歴が残ってしまいます。
会社によっては、社員の勤務状況や作業内容を確認するために、ログデータをチェックする場合があり、そこから会社に不動産クラウドファンディングをしていることがバレる可能性があります。
また自身のスマートフォンでサイトを見れば問題がないのではないか、と考える方もいるかとは思いますが、自身の後ろを通る人に画面が見えてしまう可能性があります。
社内で不動産クラウドファンディングのことを絶対にバレないようにするために、個人のスマートフォンであっても不動産クラウドファンディング関連サイトにアクセスしないように徹底しましょう。
3.確定申告は普通徴収で行う
会社員の場合、不動産クラウドファンディングで20万円以上の配当利益を得たら、確定申告が必要になります。
副業の所得を会社に知られたくない場合には、確定申告書第二表にある「住民税に関する事項」の欄、「給与、公的年金等以外の所得に係わる住民税の徴収方法」で「自分で納付」に〇をつけてください。
こうすることで、副業による収入に関する住民税の通知は自宅に届き、その分の住民税は自分で納付することになるので、会社に副業の存在がバレる心配はありません。
副業を会社にもバレないように行うためにも、このような細かなところにも注意する必要があります。
※不動産クラウドファンディングだけでなく、他の副業もしている場合、その副業と合わせて利益が20万円を超えている場合でも確定申告は必要になります。
確定申告とは?
確定申告は1年間の「所得」をもとに所得税を申告する手続きのことです。
所得は1月1日から12月31日までの1年間の収入から必要経費などを引いた金額になります。
所得税額は、所得から支払った保険料などをもとに一定の「控除」を引いた金額で決まります。
確定申告では、これらの計算を納税者自身が行い、翌年の2月16日から3月15日の間に申告と納税を行います。
なお、正社員やパート・アルバイトの方の場合、企業が年末調整で所得税を申告しますので、基本的に確定申告は不要になります。
※場合によっては正社員やパート・アルバイトの方も確定申告が必要になってきます。
!ワンポイントアドバイス!
基本的に、会社員の場合は給与所得以外の所得が20万円以下であれば確定申告をする必要はありませんが、あえて確定申告することで還付金を受け取れる可能性もあります。
それは、課税所得金額が694万円以下の場合です。
給与所得以外の所得が不動産クラウドファンディングの分配金とあわせて20万円以下であっても、あえて確定申告することで過払い分が戻ってくるかもしれません。
例えば給与の課税所得が300万円(=所得税率10%)で、不動産クラウドファンティングで分配金20万円を得た人の場合、
源泉徴収額 200,000円×20.42%=40,840円
総合課税額 200,000円×10.00%=20,000円
と源泉徴収税額が多く徴収されているため、確定申告することにより40,840円-20,000円=20,840円の所得税の還付を受けることができます。
申告義務がない人(給与所得以外の所得が20万円以下)でも、確定申告を行えば還付金を受け取れる可能性がありますので、税金を払い過ぎていないかチェックすると良いかもしれません。
まとめ
不動産クラウドファンディングは、インターネットで全ての手続きができ、ほぼ手間暇をかけることなく資産運用ができる会社員の方にはぴったりの投資法です。
どんな物事でもそうですが、不動産クラウドファンディングでの投資を始める前に、不動産クラウドファンディングが一体どういったものなのか、自分に合っているのか、資金はどのくらい必要なのか、前もって行わなければならない準備は何があるのかなど、下調べはもちろん必要となってきます。
下調べをした上で、不動産クラウドファンディングの投資を楽しみながら、やってみてくださいね。
また、不動産クラウドファンディングなどで利益(収益)を得るということは、源泉徴収や確定申告などの問題にどうしても突き当たってしまいます。
会社にバレずに不動産クラウドファンディングをやりたいという方は、忘れずに期日までに行うようにしましょう。
監修:越智正道
東京都文京区にて税理士事務所を経営。
ファイナンシャルプランナーとしても活動しながら、税理士業務では、記帳代行、試算表の作成、ペイロール代行、決算書類の作成、経営分析、税務申告など、多岐にわたるサービスを提供。
クライアントには、IT関連、ブライダル、化粧品開発、飲食業、医療関連など、さまざまな業種が含まれており
相続対策や事業承継、IPO支援、人事・労務管理指導などの分野の知見も広く持つ。
特に、NPO法人や金融資産関連の税務コンサルティングに力を入れており、幅広いニーズに応えることを使命としています。
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